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筑紫女学園中 合格|算数苦手を克服し努力を重ねた成功事例

 

【生徒のプロフィール】
 小6 女子

【受験年 / 合格校】
 2020年 / 筑紫女学園中・博多女子中

【指導期間 / 回数】
 6年生6月~1月 / 週2回 90分

    

1. 指導開始前の状況・面談

【背景とご相談】

ご相談をいただいたのは、小学6年生に進級して間もない頃でした。

生徒は、地元の公立中学校の荒れた環境に不安を感じた保護者の意向もあり、小学5年生の春から私立中学校進学を目指して、大手の進学塾に通い始めていました。

しかし、思うように成績が伸びず、5年生の後半からはさらに大手の家庭教師センターを通じてプロ家庭教師の指導も受けることに。 それでも、塾の通塾と大量の宿題に追われる日々の中で、勉強に対するモチベーションはどんどん低下していきました。

6年生の模試では、大濠中・西南学院中でいずれもE判定、上智福岡中でもE判定、筑紫女学園中でようやくC判定を取れる状況。 次第に本人も意気消沈し、「もう中学受験をやめたい」と口にするようになってしまいました。

 第一志望:福岡大学附属大濠中(E判定)
 第二志望:西南学院中(E判定)
 第三志望:上智福岡中(E判定)
 第四志望:筑紫女学園中(C判定)

このような状況を受けて、保護者の方は 塾は退会し、家庭教師一本で受験に臨むことを決断されました。 そんな折、当ウェブサイトをご覧になり、 「子どもの気持ちに寄り添った指導が受けられるのではないか」 と考え、ご連絡をくださいました。

 

【保護者のご希望】

ご家庭のご希望は、以下のとおりでした。


・苦手な算数をなんとか克服したい

・志望校は、上智福岡中と筑紫女学園中の2校に絞って受験したい


 

【体験授業での印象】

体験授業で出会った生徒は、感情をあまり表に出さず、物静かな雰囲気を持っていました。
自分から積極的に話すことは少ないものの、こちらの問いかけには誠実に答えようとする、素直な姿勢が印象的でした。

計算はひっ算に頼る場面が多く、時間配分に課題を感じましたが、 一度理解できた内容は着実に身につけられる力を持っており、 「時間をかければ必ず力をつけることができる」と確信しました。

生徒に必要なのは、 「焦らず、一歩一歩確実に積み上げていく指導」「本人の心に寄り添い、モチベーションを回復させるサポート」 だと考え、正式に指導をお引き受けすることになりました。

   

2. 指導方針と使用教材

【指導方針】

指導開始にあたり、最大の課題は「算数の苦手克服」でした。

 

生徒は、計算スピードが遅く、また仕事算・旅人算といった特殊算の定着にも課題を抱えていました。 そのため、以下の2点を軸に指導方針を定めました。


・計算力を底上げし、基本問題を素早く正確に解けるようにする

・特殊算については、問題パターンごとに考え方を整理し、使いこなせるレベルまで仕上げる


 

また、学習へのモチベーションが低下していたため、 「できる」「わかる」という小さな成功体験を積み重ねながら、前向きな気持ちを引き出していくことも重要なテーマとしました。

 

【使用教材】

生徒は、もともと全教科において『自由自在』(受験研究社)の問題集を所持していました。
そこで、これらを有効に活用しつつ、授業では生徒の理解度に応じたプリントを作成し、あわせて使用しました。

「自由自在」の問題集は網羅的に内容がまとめられているため、 基礎から応用へのステップアップを図るために適した教材でしたが、 生徒にとって負担が大きすぎないよう、必要な単元を重点的にピックアップして進める工夫を行いました。

プリントでは、特につまずきやすい特殊算や計算練習に絞った問題を提供し、 授業中にその場で理解を確認しながら進めることで、確実な定着を図りました。

また、家庭学習用の課題についても、塾や過去の指導で与えられていた課題量を考慮し、
無理なく継続できる分量を心がけました。

   

3. 計算力アップへの取り組み

【最初の課題】

指導開始時、生徒は計算スピードの遅さに大きな課題を抱えていました。

暗算が苦手なため、基本的な計算でもすぐにひっ算に頼ってしまい、 模試や演習問題では時間切れで最後まで解き切れないことが頻繁にありました。

 

【取り組んだ内容】

まずは、四則演算(足し算・引き算・掛け算・割り算)のスピードアップを最優先に取り組みました。


・15分間で解くことを目標に小問集合の宿題を導入

・「時間内にどれだけ正確に解けるか」を意識づけ

・最初は正答率よりも全て解き終えることを重視


また、ひっ算が必要な問題では、 「どこまで暗算できるか、どこからは書いた方がよいか」を本人と一緒に考え、判断基準を作っていきました。

 

【小さな成功体験の積み重ね】

最初は時間内に解き終わることすら難しい状態でしたが、 続けるうちに「昨日より早く終わった!」「今日は全部解ききれた!」という小さな達成感を積み重ねることができました。

生徒はもともと大きな感情表現をするタイプではありませんでしたが、 正解数が増えたときには、「最近は全問正解することが増えてきました」と嬉しそう報告してくれました。

この「できた!」という感覚を繰り返し積み重ねたことが、 その後の特殊算の克服や、過去問演習の成功体験にもつながっていきました。

4. 特殊算(仕事算・旅人算)克服の工夫

【最初の課題】

生徒は、特殊算(仕事算・旅人算)に対して強い苦手意識を持っていました。問題の条件整理や式の立て方に迷い、途中で手が止まってしまうことが多々ありました。

また、公式だけを覚えていても、問題の意味を理解できていないと解答に結びつかない場面が目立ちました。

 

【取り組んだ内容】

そこで指導では、「基礎的な問題の演習を徹底的に繰り返す」方針を取りました。


・まずはごく基本的なパターン問題だけに絞り、解き方をひとつずつ丁寧に整理

・問題を読んだときに「これはこの型だ」と自分で分類できる力を育てる

・式の意味や、数字の関係性をじっくり確認しながら解く練習を重ねる


焦って応用問題に取り組むのではなく、「基礎の反復」によって、土台をしっかり固めることを最優先にしました。

 

【成果と変化】

何度も基礎問題を解き、正解できるたびに、「自分にもできる!」という成功体験を積み重ねることができました。

最初は苦手意識が先行していた生徒も、次第に「特殊算は怖くない」「型に当てはめれば自分にもできる」 という感覚を持てるようになりました。

模試や過去問演習でも、特殊算の問題で途中まで正しく式を立てられる場面が増え、筑紫女学園中の受験本番でも、特殊算の問題を自力で解き切ることができました。

 

5. 合格直前期の過去問対策と志望校決定

【志望校決定の経緯】

受験校については、当初の予定どおり、上智福岡中学校と筑紫女学園中学校の2校を受験する方針を固めました。

さらに、試験日程を検討する中で、博多女子中学校(A日程および特待選抜入試)も受験することを決定しました。

博多女子中学校は、上智福岡中・筑紫女学園中よりも試験日が早いため、プレ入試の意味合いを持たせ、実際の試験を経験して自信をつけること、 さらに特待生として合格できた場合は、他校の合否によっては入学を視野に入れることを想定しての判断でした。

これにより、受験スケジュールが具体的に固まり、生徒自身も目標をより明確に持って、直前期の勉強に取り組むことができるようになりました。

 

【過去問対策の取り組み】

直前期には、各志望校の過去問演習に本格的に取り組みました。


・過去問は初見で解くことを重視し、時間配分を意識した演習を実施

・間違えた問題は、どこでミスをしたかを細かく分析し、やり直しと原因探しを徹底

・特に、特殊算や計算問題は、正確さとスピードを両立させることを意識


 

上智福岡中については、大濠中・西南学院中よりも合格の可能性は高いと見られていましたが、 8月の模試ではE判定であり、現実は厳しい状況でした。

そのため、確実に合格を勝ち取りたい筑紫女学園中に重点を置き、過去問演習も筑紫女学園中中心で進めることにしました。

日々の演習の中で、「前は解けなかった問題が解けるようになった」という成功体験を積み重ね、試験本番に向けて、着実に実力と精神面の安定を手に入れていきました。

 

筑紫女学園中の過去問対策について、まとめました。 筑紫女学園中 入試攻略のコツ をご覧ください。


   

6. 合格発表と今後への期待

【合格発表の瞬間】

まず年明けすぐに受験した博多女子中学校では、A日程・特待選抜ともに合格を勝ち取り、 特待選抜では学力特待生Cとしての合格を果たすことができました。

そして、筑紫女学園中学校の受験。 合格発表後、生徒のお母様から「無事に合格しました」とご報告をいただきました。この一言に、これまでの努力のすべてが詰まっているように感じ、 私自身も胸が熱くなった瞬間でした。

なお、上智福岡中学校については、惜しくも不合格という結果となりました。 しかし、受験勉強を通して培った基礎力、そして粘り強く最後まで努力を続けた経験は、生徒にとってかけがえのない財産となったはずです。

 

【進学とこれから】

最終的に、生徒は筑紫女学園中学校に進学することを決断しました。

大変な時期も、モチベーションが下がった時期もありましたが、諦めずにコツコツと努力を積み重ねたことが、見事に実を結びました。 中学校では、持ち前の落ち着きと誠実さを生かして、さらに新しい学びに挑戦していってくれることでしょう。

これからの3年間が、生徒にとって実り多い素晴らしい時間になることを、心から願っています。

   

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