(10)合格に必要な「やる力」「やらない力」「望む力」│福岡高校・修猷館高校に合格するためのメソッド│福岡の個人契約・家庭教師ふなきち

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(10)合格に必要な「やる力」「やらない力」「望む力」

福岡高校や修猷館高校といった最上位校に合格することは簡単なことではありません。 今回は、志望校に合格するための勉強を続けるために必要な力について、解説をしたいと思います。

 

学力が高い生徒と伸び悩んでいる生徒で、大きく違うのは勉強に対する「意志力」です。 「意志力」と一言で言ってもなかなかイメージしづらいので、ここでは意志力を3つにわけて考えます。

 

意志力は、@「やる力」、A「やらない力」、B「望む力」の3つの力に分けることができます。 次章では、これら3つの力について、それぞれ詳しく述べていきます。

 

「やる力」とは、遊びたい、だらだらと過ごしたいという気持ちに逆らって勉強をする力のことをいいます。

 

人は誘惑に弱く、欲求を優先しがちです。試験が間近にせまっていても「今日はしっかり遊んで、休んで、明日から全力で頑張ろう」と、勉強することを先延ばしにしてしまうことは、誰しもが経験があることだと思います。 しかし、「やる力」を持っている人は、すべきことを先延ばしにはしません。誘惑に打ち勝ち、欲求を理性で抑えきって、勉強に取り組みます。

 

「今日は勉強する気が起きない」と思っても、「やる力」があれば「15分だけでいいから頑張ってみよう」と勉強に取り組むことができます…。 最初は15分だけのつもりでも、気が付けば勉強を始めて1時間たっていることもあるかもしれません。

 

塾や家庭教師といった民間教育サービスは、この「やる力」に強制力を持たせる意味合いがあります。塾に行っている間や家庭教師が来ている間は、強制的に「勉強をやる」状態にすることができます。

   

学力を向上させ、志望校に合格するためには、「やる力」だけでは不十分です。

 

YouTube、ゲーム、スマホといったさまざまな誘惑を払い、「遊びたい、ダラダラすごしたい、寝たい」という己の欲求を抑えこむことのできる「やらない力」も同時に発揮できなければなりません。

 

好きなものを好きなだけを食べ、好きなだけ休み、好きなことだけをする。人の欲求は尽きることがありません。本能の赴くままに生活を送っていると、大抵の場合ろくでものないことが待っています。 理性的に自分の本能を抑える力、これが「やらない力」です。

 

多くの小中高生は、この「やらない力」が弱いことが成績が伸びない原因となっています。 塾や家庭教師の授業を受けても成績が伸びない、あるいは伸びても一時的ですぐに戻ってしまった場合、この「やらない力」が発揮できているかどうかに注意する必要があります。

   

「やる力」と「やらない力」は車の両輪のような関係で、どちらを欠いても学力を大きく向上させることはできません。 多くの一般的な小中高生は、2つの力を発揮することなく、勉強を後回しにしてしまいます。

 

一方で、自己コントロールが上手く、継続的に勉強をすることができる人もいます。彼らは普通の人とは何が違うのでしょうか。 それは「望む力」の強さです。

 

「望む力」とは、「〇〇したい!」と思う気持ちです。「志望校に合格したい!」「憧れの職業に就きたい!」といった願望の強さが「望む力」です。 「望む力」が強ければ、「今日は勉強したくない、休みたい。だけど、本当に自分が望んでいることを達成するためには勉強しないといけない。」というように自分を俯瞰してコントロールすることができます。

 

私がこれまで指導してきた生徒には、

・伝統がある福岡高校に通いたい
・中学校の社会科の教員になって、サッカー部の顧問をしたい
・京都大学に進学して、科学者になりたい
・小児科医になって、病気の子どもたちの助けになりたい
・看護師をしている母親に憧れており、自分もそうなりたい

といった明確な目標が定まっている子たちがいました。彼らの勉強に対する姿勢は主体的であり、明確な目標を持たない生徒と比べると理解度がまるで違います。

   

そうは言ったって、実際に自分を完全にコントロールすることは簡単ではありません。 そこで「やる力」「やらない力」を上手く発揮する方法について、私なりの考えを書きます。

 

まず「やる力」については、「やらないと!」「やろう!」と思った瞬間に行動を起こすことが大切です。 間違っても「明日から頑張ろう」なんて行動の先送りをしてはいけません。 考えてから行動を起こすまでの時間が長ければ長いほど、今日やらなくて良い理由を考えたり、明日からやれば良いという甘い考えに正当性を持たせようとしてしまいます。

 

一方で「やらない力」については、「〇〇やりたいな」「□□に遊びに行きたいな」と思ったら、すぐに行動は起こさずにその欲求が消えるまで心を落ち着けるようにします。 冷静になり「自分に本当に必要なことは何だろう?」と自身に問いかける習慣がつけば「やらない力」が強くなります。

   

とはいえ、ここまで述べたことを子どもに聞かせても、ほとんど聞く耳を持たないでしょう。そこで、重要になるのは「望む力」です。 もし子どもに明確な夢や目標があり、それを達成させたいという強い気持ちがあれば、少しは耳を傾け、実践してくれるはずです。

 

「望む力」の根源となるのは、将来に向けての夢や目標です。それは、それまでの人生での出会いと体験、また親子間のコミュケーションによって培われます。 これは一筋縄ではいきません。同じ体験をしても受け取り方は十人十色。ですから、子どもには多くのいろいろな体験をさせてあげたいものです。

 

学校外の活動に参加したり、私立中学校や高校の体験入学や文化祭へ行ってみたり、子どもにとって良い刺激となります。 このようなイベントには、受験で忙しくなる前の時期に積極的に参加することが、勉強をすることへの意志力が強くなるきっかけとなるかもしれません。

 

2024年11月29日更新



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