「定期考査は平均よりもずっと上だけど、実力テストは点数が取れない」と訴える生徒や保護者の方が非常に多いです。
その理由として、以下のことが挙げられます。
定期考査は範囲が限定されており、出題される問題の難易度も基礎レベルから標準レベルがほとんどです。 普段の授業を真面目に聞いて、試験前の2週間にしっかりと試験勉強を取っていれば、平均以上の点数を取ることができます。
一方、実力テストはそう簡単にはいきません。範囲は非常に広く、出題される問題の予測は困難です。 また、応用問題も出題されます。ですから、高得点を取るためには、広い範囲を深く理解しておかなければなりません。
そのため、定期考査はコツコツ対策をして点数が取れるけれど、実力テストは点数が延びないという状況が起こってしまいます。
実力テストで点数が延びない生徒は、とくに数学の点数が取れていないことが多いです。
実際にこれまでに指導した生徒には、直近の定期考査の数学は平均以上の点数を取れているのに、実力テストは平均点を大きく下回る点数しか取れないという子が何人もいました。
これは数学が積み上げ式の教科だからです。 定期考査では基礎的な計算問題が多く出題されるのに対して、 実力テストには文章題、割合、速さ、比など小学校で学んだ知識を絡めた問題など、一つの問題で複数の知識や技術が求められます。
小学校で学ぶ知識を十分に理解できていない中学生の生徒が少なくありません。 割合を「くもわ」、速さを「はじき」といった方法論でしか理解していないため、文章題でほんの少しひねりをいれていたり、文字が絡んだりすると途端にできなくなってしまいます。
小学校の内容がわからない場合は、早急に対処する必要があります。
また、国語や英語の文章読解が苦手な生徒も多いです。
定期考査では、直近の授業で取り扱った物語や論説文から出題されています。 学校の授業の内容やワークの問題の二番煎じがほとんどで、読解力は殆ど必要としません。 予め授業で解説されたとおりに解答すれば、点数を取ることができます。
一方で、実力テストの文章読解は、はじめて見る文章が出題されています。 その文章を誰に解説してもらうことなく、自ら読み、理解し、問題を解かなければなりません。 普段から文章を読んで、問題を解く訓練をしておかなければ、点数を取ることは難しいでしょう。
以上が国語や英語の実力テストで点数が伸びない理由です。
これらの問題の対処法として、以下の方法があります。
@ 市販の問題集を解く
書店に行くと、様々な参考書や問題集が並んでいます。 国語と英語の文章読解、必要であれば小学校の算数の問題集を復習することで、実力テストの点数アップが期待できます。
A ベネッセのスタディサプリ
ベネッセのスタディサプリという有料サービス(月額1815円【12か月一括払い】)を運営しています。 実績のある講師の解説をリーズナブルな料金で聞くことができるためお勧めです。
B 塾、家庭教師
実力をつけるために塾や家庭教師に頼るのも選択肢の一つです。 苦手科目がある場合は、個別指導塾や家庭教師を選択して苦手科目の改善を目指しましょう。
過去の学年、とくに小学校まで遡って復習したい場合は、家庭教師にしてください。しかも、できるだけ早くです!
この場合、個別指導塾では対応しきれないと思います。 「小学校の内容から復習させたい」と要望しても断られるケース、 「問題として出てきたら対応する」と曖昧な対応をされて結局改善されないままのケースがよくあります。
結局、受験生になってからも点数が延びずにどうしようもなくなって、家庭教師に頼ることになっても時すでに遅し。 とは言え、そのまま放置するわけにもいかず、入試3か月前に小学校の速さや割合を指導するという状況に陥ります。
家庭教師としては、「入試直前に何やってるんだろ…」っていう気持ちになりますが、 入試の合否以前に、小学校の内容がわからないまま大人になってしまうのは、さすがに不憫なのでしっかりと指導します。
2023年11月11日更新
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