私が考える最も効果的・効率的な学習法とは、自習だと思っています。そう考えるようになった出来事を3つほど紹介したいと思います。
私が小学5年生だったころ、風邪をこじらせてしまいに10日くらい学校を休んだことがありました。 ようやく完治して学校へ行くと、算数の図形の単元がちょうど終わったところで、翌日にテストが行われることになっていました。
私は授業の大部分を受けることができなかったため、その日の昼休みに15分くらい、担任の先生に教わりましたが、そんな短時間で理解が得られません。
担任の先生からは「大丈夫!船木君ならできる!」という謎の激励を受けたのですが、割と素直な性格だったため「よし!期待してくれるのなら、一丁やってやるか!」と、帰宅して教科書の図形の単元を最初から読み問題を解いてみました。そして、翌日のテストに臨みました。
小学校のテストですから、そんなに難しくはありません。結果は満点でした。そのときは「単にテストが簡単だったのかな」と思いました。
当時の私は、テストが返ってくるといろんな人の結果をチラッと見てまわる癖があったので、やはりそのときも見て回りました。高学年の図形となると苦手な人も多いためか、60点、70点の人が多く、当時クラスでライバル視していたHくんも90点でした。
この出来事は、子どもながらに「あれ?おかしくない?なんで学校の授業を受けていない自分の方が点数が高いの?」と思い、テストの点数は自習の有無によって決まるものであるとその時に気がついたのでした。
私の2歳年上の従姉は、中学生のころに重たい病気になってしまい、1年以上入院をしていました。
長期間の治療の甲斐があって、中学3年生のころには退院し、中学校に通いはじめます。1年以上も入院していたのにも関わらず、定期考査の点数はトップクラス。高校受験は、公立の最上位校に合格したのです。
当時、中学生だった私は、学校の授業では私語などで注意される同級生の存在や学校行事で授業が滞ることもあるし、何もすることのない病室はそれは集中できる環境だったんだろうなと思っていました。
従姉は負けず嫌いの性格であったため、「入院したことで他の人には負けたくない」と、闘病で大変な中、一生懸命勉強したそうです。
高校時代、とある理由から停学になったクラスメイトがいました。 そのクラスメイトは、それまでの試験では50人弱のクラスで最下位になるような生徒でした。
半月くらいの停学期間がおわり復学すると、クラスの皆から質問攻めにあいます。当時は携帯電話が普及しておらず、連絡手段がないため、担任からの説明でしか彼の状況を知ることができなかったのです。
「停学中、何してたの?」という質問が一番多く、彼は「自宅から一歩出ないという誓約書を書かされたし、母親からずっと監視されていてトイレと風呂以外は部屋から出してもらえなかった。暇で仕方なかったから、ずっと勉強をしていた」といっていました。
そして、その後の定期試験で、万年最下位だった彼の成績は、クラスで10位以内に入る大躍進。これには担任も驚いていて「これじゃあ、授業やっている教員の立場が無いじゃないか(笑) 他の奴ら頑張れよ!」と満面の笑みで言っていたのが印象的でした。
以上が、私が「勉強は自分でするもの、学校の授業はそのフォロー」と考える理由です。
一つ付け加えて置きたいのは、このように、学校の授業よりも自習の方が成績が伸びると書きましたが、決して学校の授業を否定しているわけではありません。自習あっての学校の授業であると言いたいわけです。
とくに、より深い理解が必要な難関高校や大学への合格を目指すとなると、自習だけでなく、授業を受けることでより深く、さらに効率的に理解が得られます。ましてや、大学の講義は、教科書のレベルを超越しているので、受講が不可欠だと思います。
2021年10月25日更新