学校の定期考査で90点以上をコンスタントに取れない生徒の多くは、中学での勉強以前に小学校の段階から躓いています。とくに数学に関して、その傾向が非常に強いです。
数学は、その他の教科とは異なり、積み上げ式で授業が進んでいきます。そのため、予備知識がない状態で学校や塾の授業を受けても、十分な理解を得ることができないのです。
例えば、上の図のように、二次関数の文章題を完璧に理解できるようになるためには、中1,中2だけでなく小学校の算数の内容も理解しておかなければなりません。 二次方程式の文章題では、さまざまな要素の理解が求められています。これらの要素のどれか一つでも欠けてしまうと、完璧に解くことができません。
学校の授業で新しく習ったことを理解するためには、予備知識・技術が足りていないため十分に理解することができません。 そのため、塾や家庭教師がそのフォローするときには、新しい単元の学習ではなく、過去に学んだ関連する分野の知識が足りているかの確認が必要です。
例えば、中3の2次方程式をきちんと理解するためには、その単元の内容だけでなく、中3の「平方根、式の展開・因数分解」、中2の「連立方程式、多項式・単項式」、中1の「1次方程式、文字式、正負の数」は少なくとも8割以上の理解が必要なはずです。
さらに、小学校で学ぶ「整数・分数・小数の四則、割合、速さ、比」の知識も必要ですし、計算力も上げなければいけません。そのため、小学校の内容から復習することは非常に重要なのです。
なかには「今さら中1や小学校の内容を復習するなんて、時間がいくらあっても足りない。」と思われる方がいるかもしれません。 確かに復習には時間がかかると思います。ですが、過去の内容が分かっていない状態で、目先の内容だけを学習してもほとんど意味はありません。
義務教育レベルの内容であれば、小学生のころからきちんと授業を受け、演習問題を解いておけば、十分に理解できる簡単なものです。 数学の点数が良い人は、小学校に入学してから7〜9年間の学習歴において、点数が良くない人よりも多くの問題を解いてきたはずです。
数学ができるようになるためには、数学ができる人以上に学習しなければいけません。過去の内容を丁寧にコツコツとやっていくしかありません。それができるようになるための最短ルートなのです。
過去の内容を丁寧に復習するためには、まずはどの内容が理解できていないかを精査する必要があります。わからない内容の把握が済んだら、復習をしなおして、演習問題をたっぷりと解きます。
それを1つ、1つ繰り返していくしかありません。
しかし、数学の点が取れない人の多くは、苦手意識が先行し、一人で復習ができないことがほとんどです。そのような場合は、家庭教師を利用することをおすすめします。 学校や塾の集団授業や個別指導の塾では過去の復習、ましてや小学校時代の復習はできません。
苦手教科の克服、成績の大幅上昇には家庭教師の指導が一番です。
2021年7月4日更新