これまでに、授業についていけなくなった子の指導をしていて、 「もっと早くから見てあげられていたら、まったく違う結果になっていたのに」と思うことがよくありました。
「授業についていけなくなる。」これは生徒本人にとって、とても大きな問題です。
「いつも一緒に遊んでいる友達はわかっているのに、なんで自分だけわからないの」、 「授業時間で何を言っているのか暇で仕方ない」、「テストが怖くて、逃げ出したくなる」 など、不安な気持ちになってしまい、登校するのが億劫になります。
今回は、勉強がわからなくなる前に、教育サービスを利用することの意味と重要性について書こうと思います。
皆さん、「七五三教育」という言葉をご存知でしょうか。
「七五三」とは、本来、11月に7歳、5歳、3歳の子供の成長を祝い、神社に御参りを行うという、とてもおめでたい行事です。 「七五三」がおめでたいのだから、「七五三教育」もポジティブな印象を持たれるかもしれませんが、実は逆なのです。
この「七五三」とは、小学生、中学生、高校生の学習理解度について、言い表しています。
つまり、授業について理解している生徒の割合が、 小学生70%、中学生50%、高校生30%と言うのです。 逆を言えば、小学生の30%、中学生の50%、高校生の70%が、 授業内容が理解できずについて行けない教科があると言うことです。
小学生で30%、中学生で50%もの生徒が授業についていけていないということは、重大な問題です。
教育についても同じようなことが言えるでしょう。
現在の学校教育において、授業についていけなくなった生徒に対しての指導には限界があります。 先生たちも子供たちの為に日々頑張っていらっしゃいますが、 実際問題として特定の生徒に対して指導することはほぼ不可能です。
また、生徒の学力は、学校教育だけに依存しているわけではありません。 生徒の個性、多様化する家庭環境、遊びへの誘惑だらけの社会、など様々な要因が影響しあっています。
もちろん、学校教育だけではなく、塾でも家庭教師でも同じことが言えます。 個別指導や家庭教師ならば人並み程度にまで、引き上げることができるかもしれません。 しかし、短時間では指導できない為、高い費用が掛かります。
このように、一度授業についていけなくなった生徒に対して、一定水準以上の学力を見につけさせることは、とても難しいことなのです。 だから、そうならないように予防策が必要なのです。予防策が機能すれば、その後の教育費は安く済みますし、将来の選択肢が増えます。
これまでに説明したことをまとめると下記のようになります。
医療
「病気になる前に予防できれば、費用を抑えることができ、将来にとってプラスとなる」。 つまり、予防にお金をかけたほうが、費用が安くですみ、 疾患のリスクを減らすことで、充実した生活を送ることができるのです。
教育
「勉強が解らなくなる前に予防できれば、費用を抑えることができ、将来にとってプラスとなる」。 予防にお金をかけたほうが、費用が安くですみ、勉強が解らなくなるリスクを減らすことで、 充実した生活を送ることができます。
病気にならないように予防する、勉強が解らなくならないように予防する。 病気と勉強とはまったく関係のないことのように感じられますが、実は共通点があったのです。
もちろん、塾や家庭教師に頼ることだけが対策ではありません。 親が子供の勉強を教えてあげることが、費用対効果では一番だと思います。
しかし、自分の子供の勉強を教えることは、他人の子供を教える以上に難しいことです。 どうしても感情的になりがちなので、強い自覚をを持って教えないと、上手くはいかないでしょう。
そういう場合は、塾や家庭教師、通信教育など、 さまざまな教育サービスが受けられるので、それらを利用するのも1つの手段です。
子供との相性や費用面などを考慮して、選択すると良いと思います。
人生において、学校の勉強が全てではありません。しかし、子供にとって勉強することは、大切なことなのです。 勉強していくことで、将来への目標を見出し、辛いことでもその目標に向かって努力していくことを覚えます。
まわりが勉強しているときに、勉強が解らなくなったからと諦め、遊んでばかりいると、大変なことになってしまいます。
勉強が解らなくなってしまう前に、予防してあげることは、 長期的なスパンで考えると教育費を抑えることができ、お子さんの将来の選択肢を増やしてあげることができるのです。
(2013.10.03更新)