個人契約|福岡の家庭教師ふなきちの自発的に勉強する子に育てる方法とは?(アルバート・バンデューラーの観察学習実験)(福岡市 私立中学校受験 西南中、大濠中、上智福岡中、高校受験)

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自発的に勉強する子に育てる方法とは?

自発的に勉強する子と勉強しない子

目的意識を持って自発的に勉強に取り組んでいる生徒は、試験の結果もいいです。 また、そこまでの自発性はないけれど、勉強はしなければいけないという義務感を持って、 取り組んでいる生徒も悪い成績を取ることは少ないと思います。

一方で、学業不振の生徒の中には、成績、ノートの取り方、宿題の取り組み方など、 学習への自律性がまったく感じられない子が多くいます。 家庭教師として指導する子の多くは、こちらのタイプです。

それでは、前者の勉強する子と後者のそうでない子とではいったい何が違うのでしょうか。 それが解明できれば、なかなか勉強しない子を自発的に勉強する子に変身させることも可能なはずです。

今回は、心理学の知識を用いて考えていこうと思います。

子は親を観察して育つ

始めに・・・、子どもは様々な要因が影響しあって、成長します。 ですから、今回紹介する内容についても数多くの要因の1つと認識していただければと思います^^

それでは説明します。

動物は、生まれた瞬間から学習を始めます。 ヒトはもちろん、猿、犬、馬、鳥などすべての動物は常に学習を繰り返し、生きています。 その基本的な学習方法に観察学習(モデリング)があります。

観察学習とは、他者を観察しその真似をすることで学習する方法です。 動物は、餌(食事)の探し方、狩猟(仕事)の方法、仲間との挨拶など、子供にとって必要なことは、他者とくに親を観察し学ぶわけですね。

ここで、アメリカの心理学者アルバート・バンデューラが1973年に行った観察学習実験について紹介させていただきます。

バンデューラの観察学習実験

バンデューラが行った実験の内容

女子大生が、ピエロの起き上がりこぼし人形に暴言を吐きながら、殴ったり馬乗りになったりして暴力を振るっているフィルムを、幼稚園児に見せる。 その後、子供をフィルムで見たのと同じ人形の置いてある部屋へ案内する。 すると、子供たちは、フィルムで見たのと同じ行動や暴言を人形に対して行ったのである。

ここで重要なのは、子供に対して、直接的な働きかけを何も行っていないことです。 つまり、子供たちは、観察しただけの他者の行動を、自分も取り入れて行動したわけです。

この実験からわかるように、人間の子どもも他者の行動を真似して取り入れることができるわけです。 真似をする対象にもっとも多く選ばれるのは、密接な関係にある親ということが容易にわかると思います。

何のために学習するのか?

それでは、人間を含めた動物は何のために学習をするのでしょうか?

野生の動物の学習を考えてみると、「生きるための学習」ということがわかります。 餌を探し、狩猟を行い、群のなかでのルールを学ぶこと、これらはすべて生きるために必要なことです。 だから、本能的に親を観察し真似をするのではないでしょうか?

これらは人間でも同じことが言えます。 幼児期の子どもたちは親の真似をしたがる、もしくは無意識のうちに真似をするのは「生きるため」の本能的な行動だと思います。

たしかに現代の日本において、勉強すること(学校の)は、就職や将来の収入などその後の人生に影響を与えます。 つまり、子どもがよく持つ「何のために勉強(学習)するのか?」の問いに対して、「生きるために勉強(学習)する」が明確な答えなのです。

幼児期、家庭内に勉強している両親や兄弟がいると、 その行動を見て「勉強すること=生きるため」ということが本能的に学習されるのではないかと考えられます。 私自身も、幼児期に教員の父や8歳年上の姉が家で勉強している姿を見ていたことが、その後の勉強への姿勢に影響を与えたのではないかと思います。

勉強しない子を勉強する子に変身させる方法

「そんなこと中学生になってから言われても」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、遅くはありません。 仕事でも趣味に関することでもいいので、勉強をする姿をお子さんに見せてあげることがプラスになるかもしれませんよ。

子どもの勉強を教えてあげるというよりは、勉強仲間になってあげることが大切です。 仲間意識というのは重要で、「お母さんも頑張っているんだから、俺もがんばろう」という気持ちになります。

おわりに

「子どもは大人から命令されたことはしない、むしろ大人の行動を真似するのである」

これは、今回紹介したバンデューラ先生の名言です。

親がいくら「勉強しろ」といっても、子どもは親の望み通りにはしないものです。 子どもに勉強させたいのであれば、親がその手本を見せてあげることが必要なのです。

(2013.4.26更新)

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