私立中学校を受験する場合、公立小学校の授業で学ぶ知識とは別に、特殊な算数の問題を学ぶ必要があります。 そのなかで、もっともメジャーなものは「つるかめ算」でしょう。
つるかめ算の基本となる問題とは、下記のようなものです。
つるとかめがいます。頭の数の合計は10個で、足の数の合計が34本であるとき、つるは何羽いますか。
頭が1個、足が2本のつると、頭が1個、足が4本のかめのように、2種類の量の合計からそれぞれの個数を求める問題のことを「つるかめ算」といいます。
これは、「つるとかめ」だけではなく、「50円の鉛筆と80円のボールペン」や「100円のガムと150円のチョコレート」のようにさまざまなタイプがあります。
つるかめ算は、さまざまな解き方がありますが、ここでは表を利用して解く方法と、長方形を利用して解く方法を簡単に紹介します。
50円玉と100円玉が全部で50まいあり、金額の合計は3650円です。このとき、50円玉と100円玉はそれぞれ何まいありますか。
中学生以上の方なら連立方程式を使うと簡単に解けると思います。しかし、中学受験では方程式を使わずに解かなければいけません。
表を利用する方法は、「等差数列」の考え方の応用です。
まずはすべて100円玉と考えます。 つぎに、100円玉と50円玉を1枚ずつ取り替えると、合計金額が-50円されることに注目します。 5000円と3650円の差を50で割ることで、100円玉と50円玉の取り替えた枚数を計算します。
私が小学生時代は、この表で解く方法が一番主流でした。今は、一応習うけれど、次に紹介する長方形を利用した解き方が一般的なようです。
この方法は、長方形の縦と横に2種類の量を当てはめて考えます。
まず、長方形の縦軸をお金の種類で横軸をまい数とし、100円玉を□まい、50円玉を○まいと置きます。 つぎに、50枚すべてが100円玉と考え、長方形全体の面積5000円を求めます。 全体の5000円から青の斜線が引かれた3650円を引くと、小さな長方形の面積1350円が求められます。 小さな長方形1350円は、縦軸50円と、横軸○まいの積なので、そこから50円玉の枚数を計算することができます。
こちらの方法は図を利用するため子供が理解しやすく、最近では長方形を用いた解き方を教えることが多いようです。
つるかめ算を表で解くのか、面積図で解くのかは、指導者によってバラバラです。 また関東は面積図、関西は表で教えることが多いといった、地域での違いもあるようです。
私が生徒に教えるときは、最初にどちらの考え方も一通り教えるようにしています。 ただ、基本的に表を利用した方法で生徒に解かせるようにしています。
その方が、マイナスが含まれるつるかめ算(弁償算)を一緒に教えることができるからです。 詳しいことはまた別の機会に書こうと思います。
(2014.10.01更新)